川北英隆のブログ

伏見稲荷の山

子供の日の今日、午前中に伏見稲荷を訪れ、一ノ峰と呼ばれているピークまで登った。本殿から一ノ峰まで、赤い鳥居と茶屋が続いている。途中の小さな峰には社があり、それぞれに何々大神と記されている。
実は郡山の実家にもお稲荷さんがあった。父が市内の古びた家を購入したとき、元の持ち主が置いていったものだ。そのお稲荷さんには末廣大神の記があった。昔、初詣に伏見に参ったとき、末廣大神を探して伏見の山を登ったことがあった。お参りの人に道を尋ねながら辿り着いた時、父が「一番奥やったな」と言っていた。そのことを思い出し、一ノ峰に末廣大神の記を見つけ出した。
当時から、多分50年近くの歳月が経っていると思うが、残念ながら京都の自宅には記録がない。登頂記録をとっているが、子供の頃の記録は不確定な部分があるし、伏見は記録から漏れていた。過去の記録を整理した20年位前、頂上まで登ったとは思わなかったからである。次に郡山に帰ったときに写真を引っ張り出して、年を特定したいと思う。
それはさておき、子供の頃の記憶と比較すると、今日は鳥居の数が非常に多くなっていることと、木々が鬱蒼としていることを感じた。伏見山には常緑樹が多いので、正月と5月の季節差はあまり大きな印象の違いをもたらさないだろう。木々が大きくなったのだろうか。また、人の数も今日は多かった。当時、本殿前は初詣で動けないほどであったが、一ノ峰まで登る人は数えるほどだった。
今日の収穫は、以上の他にいくつかある。まず、カシ類の花が咲き、独特の香りが本殿あたりに漂っていた。次に、一ノ峰の手前に四辻と呼ばれる箇所があり、そこから左手に数分登ると、伏見から山崎付近の眺めが良い。本殿前の大鳥居の赤が周囲の新緑に埋もれている姿も見える。最後に、門前の店である。スズメの焼き鳥は見かけなかったが(正月だけ?)、ウズラが焼かれていた。クスノキで彫った大黒さんや箸などを売る店もあり、子供の頃を思い出した。

2009/05/05


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