ついにというか、案の定というか、新型インフルエンザの「国内・国内」感染が見つかり、その人数が急速に増えている。
この事実が判明する以前、大学の一時閉鎖措置案、アメリカ、メキシコ、カナダをはじめとする海外出張自粛措置等のお達しが飛び交っていたが、日曜日の真夜中近くになっても、明日、月曜日の講義をどうするのかの連絡が一切ない。
国内で見つかっている地域が、まだ大阪と神戸に限定されている。そうだとすれば、海外出張自粛の類推からすると、京都から大阪や神戸への出張の禁止措置だろうか。大阪方面から来る新幹線に乗ってはダメなのか。「ホンマ、どうすればええんや」と、真面目に考えれば迷ってしまう。
しかし、そもそも今回は騒ぎ過ぎだろう。死亡率が非常に高ければだれもが自宅から離れたがらないはずだ。会社命令の出張だって拒否するかもしれない。
現実には、普通のインフルエンザと大差ない、差があるとすれば免疫がないから罹りやすいだけだとすれば、多少のリスクがあっても大きな損失にはならない。だから移動し、集まるのである。60歳以上は何らかの免疫があるという説もあるから、その年代の近くにいる我々の年代は堂々と行動しさえする。
マスクの効用もきちんと説明してほしい。風邪に罹ったら、その本人は絶対にマスクをすべきである。マスクがあればウィルスをばらまく範囲が限定される。一方、感染者から離れた者にとって、マスクの効用は不明だ。実際、アメリカではマスク着用の推奨をしていないというし、テレビの画面で見てもマスク姿なんか見られない。
要するに、感染者の人数だけでなく、死亡率、感染ルート、予防等に関する事実を客観的に示してもらいたいものだ。あまりにも役所の、万が一の場合を想定した自己防衛的な措置が目立つから、出された指針を無視する者がかえって多発するのである。お涙ちょうだいの芝居がそっぽを向かれるのと同じだ。
2009/05/17