大学から鴨川に出て、荒神橋から三条大橋まで歩いた。久しぶりに歩くと、新しい発見がある。
法学部の建物の横には大きなヒマラヤ杉が植わっている。その幹の太さからすると、40年前、大学生だった頃にもあったのだろう。残念ながら、当時の光景は浮かばない。まだ木が大きくなく、目立たなかったのかもしれない。その立派なヒマラヤ杉のうちの1本が枯れかけている。春先に植木屋が入って養生をしていたが、その甲斐がなかったのかもしれない。大きなヒマラヤ杉を見ると、昨年の今頃に見たアトラス杉を思い出す。いずれにせよ、立派な木が枯れるのは惜しいものだ。
鴨川ではウシガエルが鳴いていた。毎年鳴いているのを思い出した。夜、ホタルは飛ぶのだろうか。一度歩いてみる値打ちがありそうだ。
荒神橋の下では住人が酒盛りをしていた。二条橋の下ではオバちゃんが川で洗い物をし、その横を猫が走っていた。どういうわけか、茶トラの子猫が2匹、遊んでいた。
川の水が少なくなっているせいか、川面には鵜ではなく、カイツムリが泳いでいた。それを見ながら歩いていると、変な波が立っている。よく見ると大きなヘビ(シマヘビのように見えた)が泳いでいる。久しぶりの光景だった。さらに、疎水が鴨川に余った水を流す箇所は淀んでいて、そこにヒシが浮かんでいる。ヒシの実が取れるのだろうか。
三条で川から離れ、いつものように「船はしや」の横を通って帰った。今年の初めまで(ひょっとすれば昨年の暮れまで)、九官鳥の「マメちゃん」が店の横で物まねをしていた。愛嬌があり、絶妙のタイミングで「すごいねえ」とか「バイバイ」とか喋っていたのだが、気づけばいなくなっていた。死んだのか、盗られたのか、飛び出したのか。これもまた残念なことである。
2009/06/17