大学院のゼミの学生から大文字山への登り方を質問されたので、銀閣寺からの道を書いておく。
百万遍から今出川通りを東に進むと、京大、吉田山の北の縁を過ぎ、白川通りに出る。バス停の「銀閣寺道」は白川通り手前、今出川通り沿いにある。そのまま直進して白川通りを横切ると、北側が疎水と桜並木の道になる。その疎水と桜並木が途切れると、土産物屋が両側に並ぶ参道である。なお、参道の手前を南に折れると疎水が再び現れ、いわゆる哲学の道になる。
参道から明らかに坂道になる。参道の突き当りが銀閣寺の入口である。入口の手前に南北の道が通っているので、それを北へ(左へ)折れ、50メートル程先の神社(八神社)の入口の手前を道なりに右折し、さらに50メートル程先の分岐を右折する。分岐を直進すると京都朝鮮学園である。この分岐の付近から林の中の道になる。駐車場と自動販売機がある。別荘風の家を過ぎると、右手に沢が現れる。山道らしくなるが、まだ車道である。水飲み場を過ぎ、沢に架かる小さな橋を見つければ、そこが登山口である。登山道に入ると、二人くらい並んで歩ける広い道が火床(送り火の日に松明を燃やすため、「大」の字を模った場所)まで続いている。迷うことはない。
車道と別れを告げ、橋を渡り、すぐ左手の階段交じりの道を登る。階段が終わると尾根筋になり、急な道が続く。尾根から外れて右手に谷を見るようになると、勾配が少し緩やかになる。すぐに、広い尾根のような鞍部のような場所に出る。千人塚と呼ばれている。広葉樹が美しい場所だ。
参考までだが、この広い場所を突っ切ると大の字の下部に出て、その後は「大」の字を辿りながら火床の真ん中に上がれるが、その道は自分で見つけて歩いてほしい。すぐに見つかるはずだ。
メインのルートは、この広い場所から左手に折れるように続いている広い道である。切った木材をロープで運ぶための施設を過ぎ、道が右手にカーブすると、石段になる。石段を上がりきると、松明用の松などを保管しているのだろう、小さな小屋が右手に建っている。後は緩やかな階段を上るだけで、火床の中心部(「大」の字の3つの線の交点)に着く。神社がある。ここまで、銀閣寺から30分程度あれば十分に登れるだろう。
火床からの展望は良く、京都市内、大阪方面、生駒山が見える。五山の送り火の文字型もすべて見える。
大文字山の山頂はさらに奥である。展望台の奥(「大」の字の横棒の端近く)まで行くと、左手に石段がある。「大」の字の上の部分に続いている。その石段を登り、林の中に入る。後は、並んでは歩けないものの、整備された道が頂上まで続いている。3か所位、急勾配の部分があり、雨水で洗われて岩が露出していたりするが、大きな問題はない。アップダウンがあるので、少し疲れるが、火床から山頂まで20分程度である。
大文字山の山頂の展望はあまり良くない。しかし、大阪方面は火床からよりも良く見える。三角点とベンチがある。
山頂から先、南禅寺もしくは蹴上方面に道が続いている。これらの道も整備されている。分岐が多いものの、道標もしっかりしている。興味があれば辿るのがいい。
2009/07/07