東京を往復した。新幹線の窓からは稲刈りの始まった田や、すでに終わった田が眺められる。大垣の手前の川の土手にはヒガンバナが咲いていた。
ヒガンバナは、小さい頃はあまり気持ちのいい花ではなかった。両親がそういう評価をしていた影響もあるのだろう。また、花のあの独特の赤も考えてみれば気味が悪い。最近、ヒガンバナの親戚の園芸種でピンクのものもある。わが家も下の階の人からピンクのものをもらったが、なかなか美しい。
東京に住んでいた頃、飯能の近辺にヒガンバナの大群落があると聞いていた。巾着田と呼ばれていたはずだ。写真でも紹介されていた。遠目で見ると、あの独特の赤も綺麗に見えるのだろう。残念ながら行く機会がなかった。京都から出張のついでに飯能まで行く気もしないし、新幹線から見る限りでは滋賀にも群落があるから、それで十分だろう。
それに、東京駅の北口に、八重洲側だが、ヒガンバナが咲く。今回の出張時、花の柄が伸び、赤いつぼみが見え始めているのを確認した。今週のどこかで咲くのだろう。都会の真ん中に赤いヒガンバナ、これは毒と毒の対決で風情がある。
2009/09/15