川北英隆のブログ

リンジャニ山・キャンプ場

リンジャニ山の火口壁の下のキャンプ場は尾根の西側にあり、火口の一部が見える。キャンプ場に着いたのは17.30頃だった。霧が晴れてきた。
日本からリンジャニ山を目指したのは6人だった。ツアーに参加したから、1人は日本からのガイドである。少人数の場合、個人での登山を組んでもらうことも可能だし、現地で交渉することも可能である。休みに限りがあり、また確実に登りたい場合、日本から手配しておくことだろう。
インドネシアの場合、人件費が安いので、荷物をポーターに運んでもらうことが通常になる。今回、ポーターが6人、現地ガイドが1人付いた。また、現地の旅行会社からも1人付いたから、現地人は合計8人だった。
ポーターはコックを兼ねており、お茶を沸かし食事を作ってくれる。今回は1日目の昼から2日目の昼まで、合計4食分を作ってくれた。もちろん、食事の材料は村から運んでいる。なお、現地ガイドとポーターとの間はかなり厳格な職務分担(身分格差)があるようだった。
お茶や炊事のための水は休息地点やキャンプ地の近くにある水場で汲んでくる。水場といっても涸れ沢に残された水溜まりだったりするが、熱湯にしているので腹をこわす心配はない。なお、行動中の飲み水はペットボトル入りの天然水であり、これも2日目分をポーターが運んでくれる。
燃料は木であり、現地調達である。キャンプ場が近づくと、疎林の中から調達を始める。中には木を鉈で切っている光景もある。かつて登ったキリマンジャロもそうだが、そのうちに登山道付近の木がなくなるのではと心配になる。
キャンプ場でポーターがテントを組み立て、食事を作る。キャンプ場といっても尾根の上だから、広くはない。欧米からの登山者が15名程度来ていたので、我々は上と下が崖の、テラスのような場所にテントを張った。トイレ用のテントも張る。その日、キャンプ場付近のテントに適当な場所はほぼ埋め尽くされただろう。
食事が始まる頃、火口の向こう側が夕日に染まり、食事が終わる頃には満天の星空となった。新月の頃だったから星が明るい。周囲が静けさに包まれると、時々強風の吹くような音がする。火口丘の息吹である。そんな中、2時頃までテントで眠る。

2009/09/23


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