いつも思うことだが、常用漢字の審議とは何なのか、何の意味があるのだろうか。今回もまた、追加が何字認められ、削除が何字とあった。暇としか言いようがない。
審議会の正式名称は文化審議会国語分科会漢字小委員会と言うらしい。そこで、「新常用漢字表(仮称)」に関する試案を審議して、その表に採用する漢字を議論したとのことだ。さらに、「新常用漢字表(仮称)」の名称をどうするのかについても議論し、結局は「名称は変えないことにした。文部科学相への答申では改定常用漢字表という名称を使い、内閣告示では常用漢字表とする」(朝日新聞)と決めたという。
もう少し朝日新聞の記事に基づいて書いておくと、「柿」を新たに入れることにしたが、「鷹」は見送ったそうだ。今まで「柿沼」さんはどうしていたのだ、これからも「三鷹」市はどうするのだ、何て思ってしまう。
そもそも「常用漢字」って定義は何なのか。「三鷹市」を「三たか市」と書かないといけないのか。そんなん、どうでもいいというか、むしろ「三鷹市」と書かないと混乱するだろう。人名や地名は別扱いと言われたとしても、そんなことまで誰も意識していない。
まあ日本人は厳密すぎるのだろう。おおよそこの程度の漢字を使っていいと決めれば、それでOKではないのか。後は気分次第であるし、個人の好みである。変に難しい漢字や読み方を使われれば困るし、相手が困れば、使った本人も困るはずだ。使った本人が、「あいつは教養がない」なんて言うかもしれないが、「そんなほとんど読めない漢字を使うことは頭が悪い証拠だ」と思えばいいことだし、その思ってほぼ当たりだろう。
ということで、漢字一つひとつを議論する審議会なんて、国民の税金の無駄遣いそのものである。そういう審議会をなくすことで、国債の発行が少しは削減できるだろう。塵も積もれば山となる。塵は、表にあったかしら。
2009/10/23