と、題するほどの大げさなものではない。10/24の日経の夕刊に「ミシュラン文化摩擦」と題するコラムが掲載されていた(最終ページの「芸文余話」)。日経新聞の文化面は優れているのだが、このコラムもそうだった。その感想である。
「ミシュランの考えに反発した店は少なくない」とする一方、三つ星が降ったので「意気込む」店があるとし、同じく三つ星が降ったの「泰然としている」店もあると紹介している。店の反応が様々なのは、要するに「文化があるから摩擦も起きる」からだと結んである。関西だから文化の摩擦が起きたということだろう。反発や摩擦のないところに進歩はない。反発や摩擦だらけなら、また逆効果だが。
まあ、そういうものだろうし、適度の反発や摩擦がある関西は「さすが」かもしれない。
そもそも評価する方が勝手なら、評価された方も勝手であるし、そんなもので店が変わるようなら本物ではない。だから、観客側で星の降った店をめがけて食事に行くのが最低であり、星の数で大はしゃぎするのはもっと最低なのかもしれない。このブログを書くときにネットで検索してみると、大はしゃぎしてミシュランや店を持ち上げた写真入りのブログらしき、宣伝らしきものがあったが、そういうのも最低の部類だろう。
観客側の反応についても、幸いなことに、今回のミシュラン本に関して東京版の人気の再来だとは聞かない。関西に社用族が少ない、すなわち経済力がないせいかもしれないが。
そうそう、掲載された店の少数しか行ったことのない「私自身のひがみ」にも言及しておかなければならないか。ほとんどに行ったことがあるのなら「ミシュラン、万歳」って叫んでいたかもしれないから。
2009/10/25