ミシュランで日経新聞を持ち上げたので、今度は文句を付ける方である。株価指数の報道で「自社の日経平均株価に偏重しすぎやないんか」という文句だ。
日経平均株価には長い歴史があり、敗戦後、証券取引所が再開されて以降、綿々と計算されてきている。当初は取引所が計算していたが、株価指数の計算方法を現在のTOPIX(東証株価指数)に移行するとき、権利を日経新聞に売り(金銭的対価が払われたのかどうかは確認していない)、名称も現在のものに変更された。
日経平均とTOPIXとはどこが違うのか。この点は本を読んでもらうとして、株価指数の計算方法としてはTOPIXの方が優れている。一方、知名度は日経平均の方が高いし、「何万円」と言われると、何となく景気良く響く。まあ、1万円そこそこの状態がずうっと続いているので、本当に景気良く響くかどうかは疑問だが。
いずれにしても、日経平均とTOPIXとを少なくとも平等に扱い、報道すべきではないのか。日経新聞は、NHKに代表されるような経済に素人のメディアじゃあるまいにと思う。
少し先走って文句を言ったが、日経新聞や日経ネットを開けてみるとTOPIXの文字はなく(それは別にどうでもいいのだが)、東証株価指数の文字が申し訳程度にあるだけだ。日経ネットでTOPIXの推移をグラフに書かせようとしても、できない(そのはずである)。そもそも今日のTOPIXの水準を調べるのも日経ネットの中を少し探さなければならない。
東証は東証で変に「儲け主義」に走り、無償のデータの提供に消極的だから、投資家のためにも日経新聞に頑張ってもらいたいと思っている。現実は、投資情報の世界でも海外が上なのだろうか。ブルームバーグなんかの方がはるかに進んでいる。
2009/10/25