川北英隆のブログ

評価機構の評価

昨日(1/10)の日経を読んでいた家内が突如(といってもいつものことだが)ぶつぶつ言いだした。日本医療機能評価機構の病院評価で高評価を受けた病院名を見て、「おかしいやん」というわけだ。
家内はある意味、前に飼っていた猫、ロッキーと一緒で病院の専門家である。いろいろと通っているという意味でだが。評判が悪く、「行かんほうがええで」との噂を複数聞いている病院が高評価を得ているという。
病院のことは私には分からないが、評価機構というのがいい加減なものだというのは理解できる。そこで新聞に書いてあることを読んでみると、形式的な評価のようだ。形式が重要でないとは言わないが、もっと重要なものがあるはずだ。中身を評価する方法がないから、もしくは難しいから、形式の評価に走りがちなのだろう。評価する立場から考えると、「すべて結構でした」なんて言えないだろうから。文句を付けるのが評価の仕事だからである。
形式を重視すると慇懃無礼な方式でも通用するようになるかもしれない。また、「いらっしゃいまほ」的な心の通わない方式が横行するかもしれない。要するに、限られた資源をどこに、どのように投入するのがいいのか、今回の「形式」に関して言えば、その「形式」にどの程度の資源を配分するのがいいのか、全体から見た「形式」の位置づけに関する評価がない。
事務や手順にありたけの力を注ぐと、技術をはじめとした中身に振り向けられる資源がなくなってしまう。病院の(大学もそうだが)一点豪華主義なんていうのは「良子=よしこさんよ」(吉本の見過ぎ)というわけだ。

2010/01/11


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