早朝に東京から帰ってきた。東京は小雪が降っていたが、名古屋付近は晴れていた。御嶽や北アルプスは見えなかった。その代わりに伊吹山が真っ白だった。
伊吹は平地と1000メートル以上の標高差がある。西側で石灰岩を採掘しているのが艶消しだが、それに目をつむれば素晴らしい山だ。日本海側と太平洋を隔てているから、冬場は雪が多い。とくに今日は真っ白だった。空が青かったから、白さが際立ち、1300メートル程度の山とは見えないほど素晴らしかった。カメラを持っていなかったのが残念だった。
伊吹山の麓を新幹線で通る時、いつも思い出すのが、夏に南の谷沿いに頂上を目指したことである。9月だったと思う(記録を調べると8月だった)。以前の会社の本店(大坂)で昇格のための研修を受けるついでに名古屋で途中下車し、在来線で最寄り駅に降り立った。地図では道があるはずだったが、谷沿いの最後の集落を過ぎてじきに道が草に覆われてしまった。しばらく悪戦苦闘したが、非常に暑かったし、蛇も怖いので退散した。通常の登山道はスキー場のある(あった?)尾根を登るのだが、普通だとつまらないので谷を詰めようと思ったわけだ。過去にももう一度、同じような夏場の敗退を経験している。
今、国土地理院の「地図閲覧サービス」で伊吹山を見ているが、谷のコースはまったくなくなっているようだ。伊吹山から北に尾根をたどるコースが面白いと読んだことがある。1000メートル前後の尾根が続いている。いつか行きたいと思うが、これも地図上に道がない。尾根をたどるとしても、じっくりと調べてからのことだろう。
2010/02/13