川北英隆のブログ

ガラパゴスのレポート

京都大学では昨年から1年生を対象に初年度演習なるものを開始した。さまざまな入試形態を採用しているので、さまざまな学生が入ってくる。そのレベルを合わせるためである。
私立では新入生をクラス分けして初年度学習なるものを行うのが一般化している。こんなことをやるのも、1つは高校での教育が不足しているからだ。
前の大学でも初年度学習を担当した。それが全教員の義務になっていたから。京大では全教員の義務ではないので、今年が初めての担当である。
今日は、連休前に宿題にしておいた「ガラパゴスについて報告」を行わせた。前の大学の経験で蓄積しておいたテーマの1つである。学生の報告内容はなかなか面白かった。3つの組はガラパゴスの生態系について、2つの組は携帯電話中心に生じているガラパゴス化現象をテーマにしていた。生態系に関する問題意識があったり、日本の閉じこもりを打破するのはという提言があったりした。多くの材料はネットからである。写真はもちろん、データも盛り込んであった。調べやすくなったものだと実感した。
最後に5年前に旅行した時に写した写真の一部を学生に見せた。「観光客が外来者の植物をはびこらせている」との学生の報告の後だっただけに、「入域料が1人当たり100ドルする」とか、「その100ドルでオジさんがゴミを集める作業に従事してる」、「そこが日本との差やね」なんて言い訳をしておいた。

2010/05/12


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