亀よ乙姫さんに
朝、研究室に出かけるのに自転車を使った。朝の散歩をし、大学で用事を片付け、その後に東京に行くから、たまには自転車でもええかというわけだ。その自転車で亀を2匹助けた。
かつてはよく自転車を使っていたのだが、運動不足になってしまう。やはり、山登りには歩くのが一番のトレーニングだ。
それはともかく、自転車で一番走りやすいのが鴨川の歩道である。歩道なので走ってはいけないのかもしれないが、走るなとは書いていないので使っている。
今日は鴨川の水は大分引いていた。水の濁りも少なくなっている。カモが岸辺の流れの緩やかな所を泳ぎ、サギが魚を狙う、いつもの風景に戻りつつあった。（帰り、水がもっと引き、中洲が現れていた。草がすっかり流された石ころの上でサギが何羽も羽を広げ、遊んでいた。奥には大水で崩れた護岸堤があった。）
そんな歩道に石ころのようなものがある。近寄って見ると小亀だった。自転車にひかれてはいけないなと思い、降りて捕まえようとした。ところが、危険を察知した亀が走り始めた。これが意外と速い。ようやく捕まえ、岸辺の草むらに放した。
荒神橋に近づき、歩道から上がる直前でもう一匹、小亀を見つけた。こちらはあっさり捕まえさせた。同じように岸辺の草むらに放した。
カミツキガメの子供ではなさそうだったので、いいことをしたのだろう。ひょっとして、いつか乙姫さんに誘われ、鯛や平目の刺身の盛り合わせをたんまり食わせてもらえるかもしれない。ビール付きで。
2010/07/16
