川北英隆のブログ

某パナソは売りか

南アフリカから帰った直後にどさっと届いていた書類のうち、最後まで処理していなかったものがある。某パナソニックがその関係会社2社を併合するに際して株式公開買い付けを実施するが、その手続き書類である。
というのも、某パナ電工のちょびっとした株主である。1000株に満たないので、金額にして数十万円だろう。その金額もさることながら(本音は貧乏な大学教員にとって大金なのだが)、ちらっと読んだところ手続が面倒そうだった。だから、ほったらかしてあった。
というのも、公開買い付けに応じるには、某NO証券会社に口座を開設する必要がある。つまり、NO証券会社に口座がなければ応じることができない。パナソニックの幹事証券会社には他の大手証券会社が名を連ねているにもかかわらず、である。こちら、NO証券会社に口座はあるが、事情があり、地理的には東京に残したままである。しかも、証券会社を完全に信用しているわけではないので、日本株の取引は別の証券会社で行っている。
面倒なことだと思いながらいたが、応募の期日が近づいてきたので、応じなかった場合の不利益だけを確認した。要するに、いずれパナソニックの株式と交換されるという。
そこで理解できたのは、パナソニックの本音として、公開買い付けにすべての株主には応じてほしくないのだろう。応じられると現金が必要になる。それよりも、できるだけ、現金の流出のない株券の交換ですませたいわけだ。
みみちい会社だと思った。株主フレンドリーではない。株主はパナソニックのファンであることも多いのに(実際、親戚や父親がそうである)、これではファンを失うだろう。それでなくても、最近のパナソニックの経営はおかしいとの評価を時々耳にする。日本の代表企業の一角を占めるだけに、非常に残念なことだ。
かつての日本のベンチャーの旗手も官僚化したということか。さらなる株価の長期低迷がなければいいが。

2010/10/04


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