ブログでは事業仕分けに批判的だが、念のために、何で批判的なのかを書いておきたい。どこが猿芝居で茶番なのかをはっきりさせておかなければ、「批判=守旧」と思われかねないので。
昨日はスーパー堤防の仕分けがあったという。覚えていないが(調べる気もしないし)、ずうっとスーパー堤防の工事が行われてきたという。でも、そんなものをテレビに映し出して仕分けする必要なんて何もない。バッサリと切ればいいだけである。この意味で、これまでの政府の予算執行をすっきりさせることには大賛成である。それを芝居風にやることが馬鹿げていると思うだけにすぎない。「つべこべ言わず、言わさず、とっととしろや」と思うのが本音である。
ついでに言うと、かつては護岸工事、今は環境工事というわけだろうか、河川の流れの中に土砂を敷き詰め、遊水地を作る工事が行われているようだ。ケインズの需要喚起策ではないが、穴を掘っては埋めるという失業対策めいた税金の使い方だ。そんなことをやるくらいなら失業者にゼニをばらまいた方がよほど環境にやさしい。土建業者は儲からないだろうが。今のやり方は、過去の河川工事が行政の失敗だったことをうやむやにし、さらに業者にいい顔をしようという算段なのかもしれない。
いずれにせよ、いちいち事業仕分けなんて儀式を経ていたのでは埒が明かない。トップの決断で一気に片付けるくらいの指導力が求められているし、そのくらいのことをすれば国民の支持が集まるというものだ。
2010/10/29