川北英隆のブログ

先斗町「ますだ」

昨日、家内が「えらいこっちゃ」とやってきた。日経新聞を持っている。「どんなこっちゃ」と返事したら、「ここを読め」と言う。
横道だが、「えらいこっちゃ」と「どんなこっちゃ」がミソだ。これ以上は言わないし、ここでピンとこないと、説明するのも面倒だ。
さて、持ってきた新聞では、瀬戸内寂聴の「奇縁まんだら」のコーナーが開かれていた。司馬遼太郎のことが書いてある。朝、新聞を広げた時、今日のテーマは司馬遼太郎かと知っていたが、瀬戸内寂聴のコーナーは好きでないので読んでいなかった。ということで、渡された新聞をあらためて読んでみたところ、最後の方に先斗町の「ますだ」のことが書かれてある。それも2階の座敷でのことである。
解説しておくと、「ますだ」は京都の「おばんざい」の店である。「おばんざい」なんて田舎の素人料理の親分みたいなもんで大したことないと思ったら大間違いである。まあ、大抵の「おばんざい」はそのとおり、大したことないのだが、「ますだ」の「おばんざい」は閾値をはるかに超えている。
店は1階と2階になっていて、1階はカウンターがメインである。2階は(1回しか上がったことがないが)座敷になっている。1階の方が鉢に盛られた料理がよく見えるのでお勧めだが。
話はこれまで。要するに先斗町の「ますだ」が、司馬遼太郎もよく使った老舗だということだ。知ってはいたが、再認識した次第である。
ところで、2階の座敷に上がったとき、「奇縁まんだら」に登場した司馬遼太郎が揮毫したという屏風を見た覚えはない。大切にしまってあるのだろう。次回、若女将にそれとなく話してみようかな。

2011/02/14


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