3/2に定年後のポートフォリオを書いたところ、「そんな時間と金銭の配分のことではなく、金銭の配分を書かんかいな」との苦情があったので、今日は続きである。
以前、去年の今頃だったと思うが、公的年金への不満を書いた。今年は格付機関が日本国債の格付けを下げたり、「下げるで」と脅したりしている。国債格付けについては2009年の5/20に「日本国債格付けの変」と題して書いている。見ておいてほしい。
それと関係するのだが、定年後の金銭的なポートフォリオについては、将来の所得も含めて考えなければならない。
つまり、定年後に公的年金や企業年金を受給するわけだが、それらの年金は「円」である。一方で、定年まで蓄えた資産が「円」で保有されていたのなら、将来の年金を含めたとき、ポートフォリオとして円のポジションが多すぎる。
かつてのように日本経済が世界の中で抜群であり、円の魅力が十分なら、円を偏って保有していて問題なかった。しかし、現在の日本経済は魅力度に乏しい。株式市場が日本経済の状態を如実に表現している。
そんな時に、自分の財産を「円」に賭ける必然性はないだろう。通貨分散させることが望ましい。もちろん、定年後も大部分の日本人は日本に住むわけだから、日本での生活分を計算に入れ、多少多めに円資産を保有したとして問題はないと思うが。
では、海外資産を保有するとして、株式なのか、債券なのか、どの国なのか、これが次の疑問となる。ここから先は個人的な好みと判断でしかないが、一番信頼できるのは欧米とそれに準じる国であり、そうかといって中国、インド、ブラジルなどの新興国(そこに拠点を置く企業)も無視できないと思っている。株か債券かは個々人の好みの問題だろう。
2011/03/04