福島第一原子力発電所には6基の発電装置がある。そのうち、1-3号基の機能が完全に途絶えようとしている。その能力は東電の中でどの程度の大きさなのか。
福島第一原子力発電所の発電能力は4696千kW、6基の発電装置があり、そのうち1-3号基合わせて2028千kWである。4-6号基は定期点検のために休止中だった。
有価証券報告書によると東電の発電能力は、すべてが稼動したとして62111千kWである。1-3号基の2028千kWは3%にすぎないが、水力の場合は水の有無が関係するし、他の発電設備は定期点検をやらないといけない。
原子力は動き出せば能力がフルに発揮できる貴重な発電である。そうでなくとも、夏場、電力需要に答えられるかどうか、かなり危うい状態であることも確かである。それだけに、2028千kWが失われることは電力を使う側として大きい。東電としても、安い電力源を失うことになる。
なお、福島第一原子力発電所の1号基は1971年に営業運転を開始している。40年が経過しているわけだ。寿命について、東電のホームページでは「我が国では、設計寿命についての定めはありませんが、米国では原子力法(修正法)で、運転認可の期間を最大40年と規定しており、最長20年まで、その更新が認められています」とある。
2つめの「なお書き」だが、原子力発電所の設備の数は「基」で数えるものだと思っていたが、どの情報も「機」と表示されている。今後、とりあえず改めることにする。
追記:正しくはどうも「基」らしい。報道も混乱しているのだろう。
2011/03/14