相場に携わっているとひねくれる。今日の朝、原稿を執筆がてら緊急的なブログを書き、午後に大学の会議に出かけて帰ると、株式市場は悲観一色に包まれていた。そこで再度ブログである。
今日の日本の株価の下落が世界の株式市場に大きな影響を与えている。昨日の段階では日本の大震災も大した影響がなかった。日本の影響力も、ここまで地に落ちたかと内心思っていた。しかし、今日の日本株急落の影響を見て、やはり実力が保たれているのだと力を得た気分になった。この意味で日本万々歳である。
日本の株価の下落が世界に波及する様相は、まるで津波である。今回の地震の影響がいつまで続くのかはわからない。原発の問題がどの段階で、いつ収束するのかによるだろう。とはいうものの、日本は依然として経済力、技術力で力を有した国である。政治は地に落ちているが、十分な自信を持つに足りる国力がある。それゆえに、今回の日本経済が引き起こした津波は非常に規模が大きい。そう思う。
今回の大震災を転換点として、国として、企業として、個人として何が本来的に求められているのか、じっくりと考えるのがいい。そのうえで、切り捨てるものが出てくれば、未練なく捨てればいい。石原都知事の発言はともかくとして、民主党が、東電がというみみっちい、当面の生贄を探すような追求だけは避けるべきだ。
2011/03/15