最近の最高裁だが、スタンスが少し国民目線になったのだろうか。今日は2009年8月の衆議院選挙での一票の格差、2.3倍を違憲状態とした。当然の判決である。
これまで合憲判決が横行したのは変でしかない。原子力安全・保安院とまでは言わないものの、上目使いしすぎではないかと思いたいくらいだった。
それはともかく、選挙区の定員数を小手先だけの修正で、それも余程の状態にならない限り行わないで済ませてきたのは、国会議員の目線が国民ではなく、保身の目線だったからだ。保身とは言わないまでも、党利にあったのかもしれない。
今回の判決を機に、衆議院、参議院の定員数全体とその割り振りを抜本的に再構築すべきだろう。むしろ、選挙ごとに毎回、見直すことが望ましい。このことは、地方行政区域の抜本的見直しにもつながる。
思うに、今回の裁判の被告が選挙管理委員会というのも変だ。法的にはそうかもしれないが、そもそもは総務省と、その長の任命権を有している歴代の総理大臣がサボっていたからだろう。
今まで、最高裁裁判官の国民審査に際して、誰が何をどう判決したのか十分な情報がなかった(そんな情報を集めてもこなかった)ので、すべて×で投票していた。理由の1つは一票の格差を合憲としてきた判決だった。それと、高校時代の社会科の左翼系の先生から、「すべて×でええんや」と教わったからでもある(そんなことだけ、教えを忠実に守ってきたわけだが)。これからは少し反省し、×を厳選しようと思った次第である。
2011/03/23