今日の日経夕刊のトップは、生活必需品が小売の店頭でどれだけ手に入るのかのリストだった。コメ(◯)、水(×)、紙おむつ(△)はともかくとして、不思議な商品が含まれていた。
トイレットペーパーが、まあ必需品であるのは間違いないが、いざという場合、イスラム式で済ますことが可能だ(何のこっちゃわからない場合、「トイレ イスラム」で検索してほしい)。政府の弁では水道水の放射性ヨウ素が肌に付いても大した影響がないとのことだったわけだし、トイレットペーパーは日常生活での「絶対の必需品」ではない。ジョークではなく、海外旅行や山で使える手段として覚えておくと便利である。
それはともかく、わからなかったのは新聞の一覧表に「納豆」があったことだ。知人から納豆が手に入らないと聞いていたので、不足しているのはわかる。しかし、日経の全国紙に「納豆が不足していて大変、どうしたらええんや」なんて書かれると、関西人は憤慨するか、噴飯するかどちらかだろう。そもそも、「納豆を横で食べられただけで嫌や」、「何日も履いた靴下の臭いがして汚らわしい」というのまでいる。
わが家は、関西人にあるまじきことながら納豆が好きなので、どちらかというと噴飯のほうだ。実は、今夜の夕食のおかずは「クサヤ」だった。先日、東京に潜入したとき、土産に買って帰った。海の汚染が伊豆七島にまで届くのはずっと先だろうと思ったこともあった。そもそも、関西でクサヤは見かけない。
アジのクサヤだったが、かなり前に買って帰ったトビウオより美味かった。某百貨店でどちらも同じ値段で売っている。持って比べるとアジの方が大きかった。「トビの方が高いと聞いてたし、道理で前のトビに身がなく、今一やったんや」と理解し、アジを買って帰った次第である。
そのクサヤを焼くと決めたのは夕刊が届く前だった。偶然のこととはいえ、ますます噴飯の材料が増したわけだ。
2011/03/26