このブログが危機か。なんて思ったのも「ネットのデマ情報を削除せえや」って総務省だかが求めたからだ。今日の日経朝刊にあった「異例の措置 危うさも」の記事に久しぶりに感動した。
その新聞社の元記者のKさんから、「大本営の機関媒体となりつつある新聞、テレビ」との表現入りのメールをもらったが、政府が目指すのはそれだろうか。日経の記事にもあったように、本末転倒に近い措置である。だから、ちょっとした嫌味を書いたブログも抹殺の憂き目かなと思ってしまう。
政府にはしっかりと事実を発表して欲しい。事実とは、国民の不安の半歩先に配慮した情報である。「今日の放射性物質の量は、どこそこで・・・」と数字を次々に羅列するのでは、放射能のことに知識のないほとんどすべての国民には理解できない。報道しましたというアリバイ作りにすぎないと思う。要するに健康被害が生じるのかどうかである。今日の数字の問題ではなく、「どうせこの原発事故は今日、明日に収束するものではないやろ」と素人にも分かっているから、1週間、1ヶ月間、1年間、放射性物質の影響が集積すればどうなるのかを誰もが知りたいわけだ。
それなのに、これも今日の日経朝刊にあったが、ようやくエダル長官が「長期間にわたって・・累積することの健康影響を考えなければならない」と述べたという。何て政府は呑気なというか怠惰なことかと誰しも思ったに違いない。今に至ってようやくのこと、本当にそう思い始めたとすれば、そんな推論もできない幹部は会社なら即刻クビだろう。
このブログで何回も、いろんな場面で書いたように、日本国民は大人しいから何も面と向かって言わない。しかし、大人しくない隣国は「そんなアホな」と怒り始めている。
日本国民も内心では政府に不信だらけである。だからネット情報がほとんどデマだと分かっていても、ひょっとすれば本当かもと思ってしまう。そんな国民感情も理解できずに「デマ削除」を命じるなんて、第二次世界大戦中もこんなんだったのかなと、歴史の授業を思い出した次第だ。
2011/04/07