3/11以降、正確にはその日の夕方以降の貿易動向に強い関心がある。財務省の貿易統計は上旬、中旬に分けて速報値(金額)が公表される。4/8に3月中旬の数値が公表されたので、分析してみた。
その結果はといえば、明確な結論が出たわけでない。今月末の3月全体の数字を待たなければならない。
ただし、輸出が大きく落ち込んだのはほぼ間違いないようだ。過去の3月だけを取り上げ、旬間ごとに分析したところ、輸出の振れは輸入ほど大きくなかった。その輸出の推移だが、2月の輸出の増加率(前年比)は9.0%、3月上旬14.8%、3月中旬△5.9%である。3月上旬は出来すぎだったかもしれないが、3月中旬の減少は震災の影響が大きいだろう。しかも、輸出用製品が製造され、港に持ち込まれるにはタイムラグがある。下旬はさらに減少すると見ておかなければならない。
輸入だが、2月10.0%、3月上旬16.3%、3月中旬△11.5%である。やはり中旬の減少が大きい。ただし輸入は旬間ごとに大きく変動し、月間の増減率とのズレ度合いが大きい。輸入も震災の影響を受けたのかもしれないが、主要な港が閉鎖に追い込まれていないので、下旬に回復すると予想しておいたほうがいいだろう。
2011/04/10