今日の昼、テレビを見ていると、アメリカがアル・カーイダの指導者、ウサマ・ビンラーディンをイスラマバード近郊で殺害したと報じられた。アメリカの同時多発テロから約10年だ。
ビンラーディンは54歳とか。当時、44歳だったのかとか、この10年間で世界の様相が一変し、旅行も面倒になったとか、いろんな感想が浮かんできた。
そういえば数日前(調べると4/28)、モロッコのマラケシュで爆破テロがあった。有名なフナ広場のカフェ(兼レストラン)が狙われた。自爆テロだとの説も報じられている。
何年か前、同時多発テロの後だが、マラケシュを訪れた。フナ広場は非常に大きな空間で、露店が軒を連ね、多数の大道芸人が見世物を披露し、お捻りを稼いでいる。広場の周りを3階建くらいのカフェが取り囲み、そのテラスから広場を見られるようにしてある。観光客はマラケシュの旧市内(メディナ)の路地を歩いた後、カフェで休息する。我々もそうだった。そのカフェが狙われれば、多数の観光客が被害を受けるのは必然だ。当時の写真を確認すると、爆破された「レストラン ARGANA」が遠くに写っていた(名前はユーチューブで見た)。当時休んだカフェの向かい辺り、なかなか立派な店だ。
あまりにも日本人的で、宗教とはめったに縁がないからよく理解できないのが、宗教と戦争である。世界史に出てくる十字軍の意味がよく理解できなかった。現在の宗教がらみの戦争もそうだろうが、背後には経済的な争い、経済的な不満を背景にした支配意欲があるのだろう。日本での一揆も宗教がからんでいた。宗教は錦の御旗みたいなものか。
そうだとすれば、アメリカがビンラーディンを屠ったとはいえ、テロ活動は当然続くのだろう。これもまた、世界全体の経済活動がかさ上げされていく中での、矛盾の爆発と理解しておくのがよさそうだ。
そうそう、モロッコを訪れたのはリーマンショックの前だったが、マラケシュ郊外の保養地(サクランボ畑付き)の地価は日本人でもなかなか買えない値段だった。つまりモロッコにも、とてつもない大金持ちがいるということだ。
2011/05/02