少し古くなった統計へのコメントだが、6月の貿易収支が公表れた。いままで「まあいいや」と手でデータを入力していたのだが、最近は研究室の端末から落としている。だからデータの入手が遅くなる。
と書くと、「何のこっちゃ」と笑われるかもしれない。データベースの契約をした端末が研究室にしかないから、家では作業できない(手作業する気になれない)のと、大学に行くのは用事がある日だけで、他の日は家で仕事する派だからである。しかも、大学で用事がある日は講義スケジュールが詰まっていて、端末に向きあう時間がなかなか作れない。
本題に入り、いきなり結論だが、新聞報道は少し説明不足である。データを分析して「そらそうやろ」と思った次第である。
6月の「輸出?輸入」は3ヵ月ぶりの黒字だったが、6月は季節的に輸出が増える。だから、貿易が黒字になっただけで安心してはいけない。もうしばらく様子見である。
とはいえ、4月、5月と落ち込んだ輸出が回復しているのも事実である。自動車が前年比14%のマイナスにまで回復しているのをはじめ、機械類の回復が目立つ。その一方、これは新聞に書かれていたが、電子部品の回復が芳しくない。
輸入は燃料の増加が目立つ。前年比で、原油が30%、天然ガスが35%増加している。
7月は、6月よりは弱いものの、季節的に輸出が多くなる傾向がある。自動車の輸出も回復を続けるだろう。一方、電力需要が増えるし、原発も追加で停止した。その綱引きがどうなるのかだが、再び赤字になる可能性が残されているように思う。
2011/07/27