川北英隆のブログ

パソコンは不滅だが

アップル社のスティーブ・ジョブズによると「パソコンはまもなく脇役になる」らしい。それを今日の日経新聞の1面の特集が取り上げていた。そういう側面はあるが、本当に脇役なのか。
携帯電話を手にしたとき(かなり遅れてのことだが)、パソコンと同じことがいろんな領域で可能ではと思った。ワープロの領域にパソコンが侵入したようなものである。実際、スマートフォン、タブレット型コンピュータが登場し、クラウドとその中でのソフト提供がされ、パソコンの領域への侵入が始まっている。パソコンと同じことができるのなら、スマートフォンやタブレット型コンピュータだけで必要なことすべて可能となる。
しかし、スマートフォンやタブレットも欠点が多い。最大の欠点は画面が小さいことと、まあほぼ同じことだが入力スペースが限られていることだ。だから、何かを受け取り、簡単なことを閲覧するにはいいが、こちらから情報発信したり、細かなものを見るには不十分である。だからスマートフォンやタブレットでの入力は極力避けたいと思う。
この点は今のパソコンの使い方からも明らかだ。通常使っているパソコンはデスクトップであり、モニターを2台使っている。本当は3台とか4台とか、さらに数を増やしたいのだが、スペースと視野に問題がある(それと電力消費量もバカにならないから、海外脱出してからかも)。モニター用の棚を設置するとして、せいぜい4台かな。実際、2台にしただけですべく便利である。要するに、「大きな机の上にいろんな書類を平置きにして、それを参考にしながら」的に仕事ができる。
もう1つはソフトの問題だろう。汎用性の高いソフトはクラウドの中にあるものを利用してほぼ十分だが、専用性の高いものも必要になる。そんなものはクラウドの中にみつからない。
このように考えると、ネットを見るだけのような通常のパソコンは将来駆逐されていくだろうが、高度な作業用のものや複雑なものの閲覧は残らざるをえない。もっとも通常のパソコンが消滅すれば、CPUがどうなるのか、コストが高くならないのかという問題が生じる。まあ、今のCPUの処理能力はほぼ満足のいくものなのだが。
いずれにしても、「パソコンは不滅、でも台数だけを見るとシェア争いに負けて片隅に追いやられる可能性が大きいです」ということになろう。

2011/07/13


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