テレビを何気なく見ていたら、猫の登場する映画をやっていた。主人公はネズミで、題名はスチュアート・リトルだった。この手の映画はすべてそうだが、猫が一番好きである。
トム(相手はネズミ)、シルベスター(相手はカナリア)、そしてこの映画の猫のスノーベルだ。第一作は猫がいっぱい出てきた。実にリアルな猫だなと感じていたら、本物の猫を起用しているらしい。道理で、ネズミは服を着ているのに、猫の方はそのままだった。
テレビを見終わり、最近の夏の定番となってきたガス入りミネラルウォーターをビール代わりに飲んでいたら、虫の鳴き声がする。コオロギの類のようだ。毎年8/10前後から虫が鳴き始める。というのも、わが家の猫の命日が8/10で、その日はカネタタキがしきりと鳴いていたから、よく覚えている。今日は37度近くまで気温が上がったものの、季節は着実に秋に向かっているらしい。日が短くなってきたし。
高校生の頃まで、お盆過ぎが一番嫌いな季節だった。自由な夏休みが終わってしまうからにすぎなかったが。
小学生の頃の夏休みの宿題は「夏休みの友」というような題名の問題集だったか。そんなのと友達になりたくなかった。終業式の少し前にもらうので、終業式頃には終わっていた。絵の宿題ぐらいが残ったかな。中学と高校は大した宿題がなかったように思う。だからほとんど自由な時間だった。その時間の一番の楽しみは、親戚の家の近くの山で昆虫を採集することと、スイカを食べることだった。しかしお盆が過ぎると、山から虫が消えるし、スイカも味が乏しくなる。だからお盆は来ないに限ると思っていた。
社会人になるとお盆過ぎはいい季節に変わった。山から喧騒が消えるからである。数えたことはないが、お盆過ぎに北アルプスや南アルプスに入ることが多かったように記憶している。そんな日、夕食前の山小屋で眺める入道雲が素晴らしい。時には雷でピカピカ光っているが、赤く染まった固まりが頭上高くたなびいている姿は、一日の夏の終わりにぴったりだ。
今年の京都盆地は、素晴らしい入道雲が発達していない。遠くからその雲の片割れが流れてくる程度だ。京都育ちの豪快な雷雨が一度到来して欲しいと思う。
2011/08/13