紀伊半島に記録的豪雨をもたらした台風12号が通過し、雨も止んだので、大文字山に登った。朝、家で仕事をしていて研究室に行く必要を感じたので、そのついでである。
大学まで、鴨川を歩いた。川の水嵩は増していたが、熊野川には遠く及ばない。赤トンボが飛んでいた。今年はトンボが少ないように思う。いつも荒神橋の袂で集団を作っているオハグロトンボは、最大数匹でしかなかった。家の窓から見える赤トンボも記憶がない。トンボの外れ年なのかとも思ったりする。これは来年に確認したい。
大文字山は台風によって吹き飛ばされた落ち葉はもちろん、倒木も多かった。台風直後なので登山者が少なかったのはありがたい。松はほとんど枯れたはずだと思っていたが、青い松葉が落ちている。仰ぐと枯れていない松が意外と多い。そこで、「松食い虫の被害を受けにくい松」に注目が集まっているとのニュースを思い出した。「隣が枯れているのに、何故この松は青々しているのか」、ここに科学の手がかりがあるのだろう。
蹴上の手前、日向神社の付近ではツクツクホウシがうるさいほどだった。お盆明けに鳴くはずなのに、今年は遅いのだろうか。過去の登山記録で検証する必要がありそうだ。これは今後の宿題である。
それはともかく、蹴上に下りると北風が吹き、比較的涼しかった。家に帰って飲むビールも、かつての旨さはない。夏もピークを越したようだ。もう少しで京都にも秋が訪れる。
2011/09/05