欧州では危機が吹き荒れている。わが家というか私自信、コップの中の嵐的状態だった。欧州は最悪のシナリオどおりに南欧と北欧の気質の差が災いしている。わが家の場合は大正人気質だろうか。
わが家といっても実家を含む話である。母親が熱を出して検査入院した。と、大正生まれの(大正って何やと言わないでほしいが)父親がたちまち生きていけなくなる。炊飯器や電子レンジを扱ったことないのはもちろん、茶を入れるための湯も沸かせない。できるのは楽しみにしている日本酒の燗ぐらいだろう。燗のための道具があるから。
車で30分少しの距離に住む妹が食事の支度に帰ってくれたから助かったものの、こっちもほったらかしにできない。少し前に書いたが、今週末は会津の「渋川問屋」という高級料理旅館で宴会の予定だった。それをドタキャンし、実家を訪れた。それも、父親に電話したのだが、その時に「一回来てくれ」、「母親を見舞まえ」との命令を聞かされた。そんな言葉を聞くまでもなく、そうするつもりだったが、つくづく「大正、明治の男って、自分で家事をせずに、命令することしか知らないのだな」と思った次第である。サザエさんではないが、「茶っ」の一言で茶が出てくる男社会のシステムである。
そんなことでは高齢化社会は生きていけない。まあ、高齢の域を控えた読者には、自分で白いご飯くらいは炊けるようにしておくべきだと書いておきたい。「で、アンタは」と質問されれば、飯は炊けるし、野菜の煮炊きもの、ステーキを焼く、一匹もののイカやホヤをさばいた経験があると答えておこう。「何でホヤなんや」というところだが、(知る人ぞ知る)あのミカン的な香りが好きだから。さすがに何個か買ってきてすべて食べた分には、最後はナメクジを食べている気分に陥ったが。
ということだが、続きがある。
2011/09/10