川北英隆のブログ

テキーラに思う縮小均衡

最近好んでいる飲み物はテキーラだ。リュウゼツランを発酵、蒸留して作られる。ほんのりとした香りがあり、少し甘く、美味である。メキシコの酒として有名だ。
これまであまり飲まなかったが、2年ほど前だろうか、飲んでみたところ、これは天が地上に下した露だと感動した。少し大げさだが。同じ頃、ラムも試した(要するに当時、中南米かぶれになっていたようだ)。こっちはえらくアルコール度数が高く、変にというか急激に酔ってしまう。何せ、「火気厳禁」のどくろマークが付いているくらいだ。度数60-80%だったか、そのくらいのが売っていた。それと比べるとテキーラは薄い酒だ。
ということで、ついこないだ(この間)もテキーラを買った。1000円を割る安さにも感動したし、「リュウゼツラン80%、この値段にして」とか書いてあった。「ということは20%はまがい物で安いのだろうが、ええやろ」と思ってしまった。
家で原稿を書きながらちびちび飲んでいるが、あまり酔わない。減り方もどうもおかしい(思っていた以上に減る)。ということで確認すると、度数は38%、入りは700mlとのとこ。インチキくさい商品だ。とはいえ、最近出会うのは、アルコール度数が少し低く、かつ従来の750mlのではなく700mlの容器に入っている洋酒だ。「水増ししてアルコール度数を落とし、さらに容器も小振りにして、実質的に売上高と利益を稼いでいるのだろう」と思っている。水増しの真偽はともかく、容器を小さくしたのは「許せへん」と思う。
この話題を発端に食品業界と全面戦争だが、せんべい類で腹が立つのは、袋の中に袋が入り、その中にやっとせんべい類が入っている方式だ。「ここは日本、ロシアとちゃうで」と言いたくなる。先日食べたキャラメルなんかは、箱の中に1割以上の隙間があった。キャラメルのサイズが小さくなったわけだ。
せんべいが自分で袋の中に引きこもるわけでもなし、キャラメルが自分の意志で小さくなったことでもあるまい。食品メーカーが実質的に価格を上げているわけだ。そのうち、ポテトチップが一枚ずつ袋に入り、その上で大きな袋に詰められていたりしたら、それこそ「怒るで」となる。
「ほんま、ちまちました社会になった」と、がっかりだ。

2011/10/11


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