今日、昼飯に天ぷらを食べながら雑談していた。いろんな話題が天ぷらのサイドメニューに登場したが、記憶に鮮明に残っているのが電力の話題である。
どんなきっかけで電力の話題になったのか。それは国内企業の海外移転に関連してである。東京電力が電力料金の値上げを検討していると報道された。経営を実質国営としたうえで、収支を黒字にするには値上げしかないとのロジックだ。
経費削減にもっと努めれば黒字になると主張するつもりはない。電力供給に対する方針が決まっていないのが最悪だと思う。原子力をどうするのか。廃止するのなら、どういうタイムスケジュールに基づくのか。その場合、電力の価格がどうなるのか。廃止しないのなら安全をどう確保し、国民の納得を得るのか。これらに関するまともな政府の議論を聞いたことがない。
これまで明らかになった事実は、値上げであり、その一方で原子力の再開が決まっていないから、節電すべき状態がこれからも続くことを覚悟する必要があるということだろう。要するに、高い料金でもって、不安定な、すなわち質の悪い電力の供給となりそうだ。安かろう悪かろうなら「仕方ないかな」となるが、高かろう悪かろうでは踏んだり蹴ったりでしかない。これでは国内の企業は海外に大挙して脱出する。脱出しない企業の経営はどうなるのだろうか。英雄扱いかもしれないが、それが切腹行為に近かったりして。そう心配してしまう。
2011/12/26