これが最近の研究テーマである。いろんなとこに書き、喋っているのだが、日本の株価は1999年末をピークに依然として低下傾向にある。外部環境が悪いだけではない。企業に責任がある。
かつての日本の代表企業の凋落が著しい。銀行は、証券会社は、電気機械は。こう問うと、市場で凋落した企業がすぐに思い浮かぶだろう。一方、今日の日経の夕刊1面にあったように、サムスンが史上最高利益を挙げている。この現実は何なのか。円高、ウォン安だけなのか。
分析すると、1990年代はそっとしておいて、2000年以降だけを取り上げても、日本企業の平均的な経営の姿は株式投資家にとって大いに失望である。期待に応える利益を生み出していない。この点は最近の僕の論文というか、記事を探して読んでほしいと思う。
それなのに多くの経営者は、「政治が、世界経済が、規制が」と、わめいている。わめく前に、自分自身で実行すべきことがいくつもあるはずだ。口を動かすのではなく、まずは頭と手足と部下を動かすべきだろう。
平均的な日本企業は投資家として相手にすべきではないと、結論できる。これに対し、上澄みには立派な企業がいくつもある。現在の日本は、投資家の期待に応えている、もしくは応えようと努力している企業を選別し、株式投資すべき段階にある。上場企業を一律に買うべきではない。この意味でアナリストの責任が大きい。責任が大きいことは、それだけやりがいがあるということでもある。「頑張ろう、アナリスト」か。
2012/01/06