川北英隆のブログ

貿易統計12月

カメルーンから帰った日か、その前日か忘れたが(調べる気もしないのであいまいに書いておくが)、12月の輸出入が非常に悪かったとのニュースを知った。数字を確認すると、確かに悪い。
12月の輸出量は前年比マイナス6.6%、輸出額は同マイナス8.0%だった。報道されているように、アメリカ向けはプラス水準にあるが(正確には11年は傾向的にゼロ近辺を推移しているが)、アジア向け(とくに中国向け)と欧州向けが急速にマイナス幅を広げている。
主要品目で前年比プラスを維持しているのは金属加工機と建設用・鉱山用機械であり、一方で化学製品や鉄鋼が急速に減少に転じていることと、半導体等電子部品が前年比2桁のマイナスを続けていることを指摘しておきたい。また、ここ数日のパナソニック、ソニー、シャープの決算予想ではないが、電気機器の輸出は大震災以降、前年比プラスに浮上しないままで推移していることに不振度合いが如実である。
輸出輸入の額は、季節調整値で見て、4月以降マイナス、すなわち輸入超過を続けている。12月のマイナス幅が2011年で最大になっていることにも注意が必要である。この貿易赤字は日本経済へのボディーブローだろう。

2012/02/03


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