最近、気になるのはスマホ/携帯を見ながら歩く姿の多さだ。自転車に乗りながら歩道をというのさえある。ますます酷くなる。そんな時、「いつかあるな」と期待していた事件をついに目撃した。
事件とは、その「ながら族」同士がぶつかりそうになったことだ。残念ながら(本音で残念だと思っているが)、ぶつかる直前で互いに気づき、何事もなかったように別れていったが。
「ながら族」の思惑は、「向こうから来た者が避けてくれるだろう」というものだろう。だから最近、「ながら族」に対しては見て見ぬふりをして歩くことにしている。さすがに自転車の「ながら族」にはしないが。
この「ながら族」の思惑はインデックス運用(市場の平均にコバンザメのように従う投資方法)に相通じる。「市場の価格形成は、それを誰かが十分に分析しているので間違わない。だから、その市場に従うのが省力、省コストの運用になる」という発想だ。言い換えればタダ乗り作戦である。
でも、そんな作戦をたくさんの投資家が採用すると、「ながら族」同士がぶつかりそうになるのと同様、大きな落とし穴に落ちかねない。とくに、相当数の上場企業の経営が道理にかなっていない場合、そのいい加減な企業の選別が不十分になる可能性である。見方を変えると、いい加減な経営しかしていない企業をふるいにかけ、投資対象候補から取り除くだけで、市場平均よりも高い投資収益率が得られる。
「ながら族」の思惑も、インデックス運用の思惑も、そんな不届きな行為を外しにかかるのが関西人としての常識である。「ながら族」の思惑を外すのは単なる意地悪やんと言われるかな。
2012/02/16