川北英隆のブログ

鈍川温泉に泊まる

松山付近での宿泊地をどうしようか、計画を立てる段階で迷った。松山は道後温泉に行った経験がないので、これは即決だった。しかし、一泊では交通費がもったいない。そこで鈍川(写真)が浮かんだ。
JRも宿泊地もネットで予約した。宿泊地の予約サイトで松山周辺を捜したが、道後以外に「これや」という宿泊地がなかった。そこで思い出したのが、はるか昔、45年くらい前だったか、今治から鈍川(にぶかわ)温泉に入り、松山に出たことだった。サイトで見ると今でも旅館やホテルがある。ということで、鈍川温泉ホテルを予約した。「この時代にこんな値段でええの」くらい安かった。2食付いて1万円をかなり切っていた。
今治から鈍川までバス便はあるが、今治に降りた時間帯にはバスがなかった。タクシーに乗って、薄赤い桜咲き黄色く菜の花が満開の川沿いを走った。3500円弱で鈍川に着いた。鈍川には花崗岩性の白い渓谷が流れている。
目的の鈍川温泉ホテルの玄関は建物の4階に相当し、客室へはエレベーターで下に降りる。そこでふと、「45年前、鈍川に泊まったときにも確か玄関から下に降りた」と気づいた。泊まったのは同じホテルだったのかもしれない。残念ながら以前、どこに泊まったのか名前は覚えていない。ただし、翌日確認すると、階下に降りる(すなわち山の斜面ではなく、渓谷の際に建物が建っている)宿は2軒だけで、古さからすると今回の鈍川温泉ホテルがほぼそれらしかった。
問題の価格と質の関係は、結論は「優」だ。建物自身は新しくないので期待しても仕方ないが、料理と温泉は期待していい。
まず湯(ただし鉱泉)の質だが、道後と似ている。旅館が少ないだけ、湯質がいいかもしれない。それと、鈍川温泉ホテル自身が源泉を保持している。いずれにせよ透明無臭で美肌効果のある、アルカリ性でつるつるする湯質だ。
料理は地元で力を入れているイノブタ鍋と(季節によってはキジ料理もあるらしい)、今治(来島)名産の鯛のコース(カルパッチョ、カブト煮、吸い物)が出てくる。これが美味い。
以前に泊まった時のことは覚えていない。今回、料理が当たりだったのは予想外だった。競争が激しい時代だからか。その点、道後は当然高く、また仰々しいわりには大したことがなかった。個々の差が大きいのだろうか。
鈍川温泉.JPG

2012/04/07


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