川北英隆のブログ

日本の株式は買えるのか

日本の株価は瞬間的に日経平均1万円を回復した。しかし、それもつかの間、再び低迷状態に陥っている。最近、意見交換していると、「日本の株式は安すぎるのでは」と、よく問いかけられる。
これに対して、次のように答えている。これまでブログで書いてきた基調に大きな変化はない。一応、まとめておきたい。
1つは、市場平均株価が安値に放置されているとは言えない。もちろん、1割やそこらの誤差というか株価変動はいつでも生じうる。この変動を念頭に置きつつも、「安いとは言えない」と評価している。
もう1つは、とはいえ、全体に足を引っ張られて安値圏にある企業もある。日本株を全体として、すなわち森として評価している投資家が多いから、優れた企業であっても市場全体に足を引っ張られる。この意味での企業(森ではなく木)を発見し、投資をすれば、短期的にはともかく、長期的には(数年の単位で見れば)儲かるだろう。
ついでに書くと、今の日本の機関投資家は多くが怠惰である。機関投資家を使う年金なども怠惰である。他人の資金を預かっているのだから、もっと頭を使わなければならない。
追記:詳細は6/1に発行される「証券アナリストジャーナル」の拙稿を参考にされたい。

2012/05/28


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