National Geographicの2011年6月号にナミビアが取り上げられている。そこには素晴らしいと言うべきか、かなりトリッキーな写真も掲載されていて、なかなか見応えがある。
写真の一部は「ナミビア」で検索すると引っ掛かり、「煉瓦色と煤けた青と木の影」のものを見ることができる。言われるまでは「絵画か」と思える写真だ。家内に言わせると「下手な絵画のよう」となるが。
そのNational Geographicの記事によると、国土の41%が国立公園や自然保護区として管理されているそうだ。海岸線はほぼ隙間なく管理下にあるとのこと。憲法に環境保護が盛り込まれているとも書かれている。
その一方で、ダイヤモンドの採掘の跡がグーグルアース見てもはっきり分かるし、ウランの採掘も分かる。これらがナミビア経済を支えているのは確かだ。とはいえ、鉱物資源はいずれ尽きる。この将来の事態を考え、自然保護と、それに基づく観光の振興をナミビアは図っているのだろう。
首都ウィントフック近郊には、キリンをはじめとする野生動物がやってくる住宅がある。それが高級住宅だそうだ。そんな住宅が2-3000万円程度だそうだ。現地の収入からすると高嶺の花だが。
道路や草原にゴミはあまり落ちていない。他のアフリカ諸国との大きな差である。自分たちが出したゴミは、そのまま放置しておかないようだ。道路の場合、掃除が行われている。憲法に環境保護が盛り込まれているから、ゴミに関するルールがあるのかもしれないが、この点は不明である。それとも人口が少ないから、ゴミも相対的に少ないのか。
もっとも、都市部の治安は悪くはないのだが、かといって安心できるようではないらしい。職のない者が都市部に集まっていて、観光客に寄ってくる。貧富の差が非常に大きいようだ。これがナミビアの課題だろう。ナミビアに限った問題ではないが。
2012/05/30