川北英隆のブログ

貿易収支2012年6月

今日発表された財務省「貿易統計」によると、輸入超過額が前月の半分程度の3007億円となった。季節調整後の数値である。とはいえ、昨年3月以降、貿易赤字が続いているのも事実である。
輸入超過額が縮小したのは、輸入額が減少したからである。この輸入額の減少は、アジアからの輸入量が減少したことと、原油や天然ガスの輸入価格も低下したことによる。輸入量の減少が一時的なものかどうか、今後について注意する必要がある。
一方、輸出額も3月以降、減少傾向にある。EU向けが不振であり、アジア向けも弱い。回復基調にあったアメリカ向けも変調気味のように見える。
今後について、原発の再稼働や資源価格の軟調から判断すると、輸入額はピークアウトしたと考えられる。とはいえ、輸出も減少基調にある。これらのことからすれば、「輸出?輸入」の赤字状態は当分解消されないだろう。

2012/07/25


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