最近凝っているのが日本の株価指数。東証株価指数が変だというので調べたのが、日経平均株価である。長年株価と付き合ってきたのなら気づいているだろうが、両社の倍率が変化している。
つまり、最近まで、東証株価指数を10倍すれば日経平均株価になった。計算してみたところ、2001年頃から2009年の初め頃まで、東証株価指数×10倍=日経平均株価の状態が続いていた。それ以前、1990年代は日経平均が12倍から14倍だった。また、2009年以降は徐々に倍率が上昇し、現在は12倍程度である。
過去には何があったのか。日経平均に組み入れられていた小型の品薄株が狙われ、異常に高騰した時代があった。仕手的な要素の強かった相場だとも言える。
それが収まり、東証株価指数×10倍=日経平均株価が正しいのかどうかはともかく(たまたま10倍になったというだけだろうが)、日経平均も東証株価指数も同じ動きをする時代が10年近く続いたことになる。
それが、2009年以降、日経平均に勢いが出てきた。というか、東証株価指数がまったく冴えない。この理由はいろいろ考えられるものの、要するに東証株価指数が玉石混交(というか、たくさんの砂利の中にダイヤモンドを1つ落とした程度)だからと考えられる。これに対して日経平均の方は定期的に採用銘柄が入れ替わり、生きの良い企業がたくさん入る仕組みとなっている。
結論は、もはや東証株価指数の構成銘柄=東証一部上場はブランドではなくなっている。むしろ、日経平均に入ることがブランドに近い。投資家としては、日経平均を構成する225銘柄の中から「これだ」という投資対象を選別するのが、儲かる近道となってきた。
2012/08/21