昨日の夜、皆子山で遭難騒動があった。大人3人プラス小中学生5人が下山しなかったが、今朝、捜査隊に発見されたとニュースにあった。先の明神平といい、安易過ぎるのでは。
皆子山は971.5メートルの標高で、決して高くない。でも、これで京都府の最高峰である。盆地を取り囲む比叡山や愛宕山よりも高い。でも、皆子山は京都府の奥に位置するし、向かい(東側)には比良山があり、こっちは1000メートルを越して琵琶湖も見える名山である。ということで、皆子山は人気がない。都道府県最高峰を目指している者が登るくらいか(ちょっと言い過ぎ)。ましてや夏に登るなんて。
僕が登ったのは大学時代だった。春だったと記憶していたが、記録では11月となっていた。40年前のことなので、記憶が何かと入れ替わったのか。
季節はともかく、今回の遭難者が発見されたという皆子山の南を流れる百井川側から登り、北側に下りた。林道歩きを入れて4時間半程度の短いコースである。しかし、春でも秋でも一緒だが、草が枯れていると登山道は比較的明瞭なものの、夏草が茂る頃は難しい道だと思った。実際、現在のガイドブックにも「迷いやすい」との注意がある。
今回の遭難者は朝から皆子山に入っていたとのこと。夜の7時頃に携帯から電話があり、その後に連絡が途絶えたとある。そんな長時間、どう歩いていたのか。最初から迷い加減だった可能性がある。懐中電灯はどうしていたのか。そもそも知らない山に、それも「迷いやすい」とされている低山に、草の茂る真夏、子供を連れて入るべきではない。
実のところ40年前は、皆子山を越え、その北側の峰床山まで足を伸ばすつもりだった。峰床山は皆子山より1メートル位低い山で、多分皆子山よりも登山者が多いのではないだろうか。しかし、皆子山を越えて沢に下りた時点で、相棒(明神平の相棒とは別の信頼できる相棒)も僕も、自分達がどこに居るのか位置を見失ってしまった。位置を確認する気力もなかったので(腹が減っていたのだろうか)、バス道まで下り、そのまま京都に戻った。「やっぱり迷ったんや」という落ちである。
2012/08/23