救急車に乗る機会があった。家内が風邪をこじらせたのか、非常に調子が悪くなった。歩いて3分の掛り付けの医者に来てもらったところ、「脱水症状が出てますね」とのこと。点滴をしてもらった。
それで小康状態になったが、夜になって再び調子の悪い状態に戻った。非常に苦しそうだったので、意を決して119番をした。その後で入院の準備をしたのだが、思いの外早く救急車が到着した。
家内は担架で運ばれ(相手は手慣れたもの)、救急車の中のベッドの上に寝かされた。その後、病院を探してくれた。普段通ってる病院から運び込んでいいかどうか問い合わせてくれる。第一候補がダメで、第二候補(比較的軽い病気では行かないほうがいいと言われている病院)もダメだったようで、第三候補からOKが出たようだ。結果は、職場に通う途中にある一番便利な病院だった。
119番したのは夜の8時頃だったと思う。病院に運び込まれたのは30分後である。救急車の乗り心地は非常に悪い。ベッドも上下にかなり揺れる。でも、ピーコ、ピーコと走るのは、日常離れした貴重な体験だった。
病院に着くと看護師らの出迎えがある。患者は検査室に、付き添いは救急外来の受付に通される。健康保険証が必要であり、その病院に掛かったことがあるのなら診察券もいる。通常の外来の受付と同じだ。後は検査の承諾書などにサインしないといけない。一人暮らしで本人が119番したのなら「どないなるんや」と思ったが、それを質問する雰囲気ではなかった。
結局は「脱水症状から心臓に負担がかかった状態」になったようで、循環器内科にしばらく入院となった。とりあえずの入院の手続きが終ったのは翌日の1時を過ぎていた。
そんな真夜中にもかかわらず、しっかりした医師と看護師が勤務している。しかも救急の患者の次々にやってくる。医者の業務は大変だ、そんな不規則な生活をしたくないものだと思った次第である。まあ、勤務しているスタッフの平均年齢は比較的若そうだったから何とかなるのかも。
教訓は、普段から緊急入院の準備をしておくことだろう。加齢とともにその必要性が高まる。健康保険証、お金、普段から薬を飲んでいるのなら「薬手帳」、スリッパ、下着、パジャマ、上着とズボン、コップ、タオル、洗面具、携帯電話、メガネ、メモ帳と筆記具、読み物というようなところかな。すでに本人が退院してしまったこともあり、経験した直後から忘れかけているが。
2012/11/19