川北英隆のブログ

オークションの偽ブログ

インチキなペニーオークションに対して、芸能人が偽ブログでヨイショしたという「しょうもない事件」が発覚した。それもブログを書いたのは多数だそうだ。ここからの教訓はいろいろある。
偽ブログを書いた本人はアホとしか表現の方法がない。しょうもない料理を食べて「おいひい」とだけ評価したり、内輪ネタで盛り上がるトーク番組もこの系統に属するように思う。世の中の風評に流され、自分自身を客観的に評価できなくなっている。「この瞬間の自分の行動が、少し離れるとどう見えるのか」。常に理性的になる訓練が必要である。以前にも書いたが、山歩きする自分の姿を、精神を上空に置いて眺める訓練である。
とはいえ、ブログ(このブログも当然入る)をはじめとする文章や、対話もしくは講演での話が「完全に真実である」とは言えない。体験したことを100%書くこと、しゃべることは不可能である。つまり、多くの事実が捨象されている。この捨象において、主観が働く。さらには積極的に捨象してエッセンスを強調したり、心象を描いたりすることもよくある。もっと極端には「間違いや嘘ではない範囲において」フィクションを混ぜることもあるだろう。まあ、他人の話とはそんなものだと思うのが正しい。研究論文であっても、捨象があり、また前提条件があるので要注意なのだから、ブログなんて参考情報の1つにすぎない。
ブログの読み手として、以上のことを頭の片隅に置くことが正しいスタンスだ。このブログでいつも文句を書いているミシュランの評価をはじめ、グルメサイトの星もその程度のものである。ましてや芸能人の評価はというところだろう。まあ、その芸能人のファンであれば、追っかけ的にブログを見るのも楽しいのだろうが。いずれにせよ、自分の考えを確立した上で、ブログを始めとする情報を参考にするのがいい。
最後に、友人と意見の一致を見たのが、スマホを見ながら歩かれるのは大迷惑との評価である。そんなスマホで偽ブログを読まれた分には、スマホではなくスアホ(素アホ)というバイキンを撒き散らかされているに等しい。現実問題、階段などでそんなことされると、ぶつかりかねない。下手して、階段から転落され、損害賠償事件になるリスクさえある。警察への要望、スアホをちゃんと取り締まれ。

2012/12/15


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