衆議院選挙は直前の予想のとおり、自民党の圧勝に終わりそうだ。かといって、その勝利に大きなうねりはない。投票率が低かったことに、白けたムードが漂っている。消去法の勝利のような。
民主党の勝利は当然のこととしてなかった。これまでの日替わり政権があまりにもひどかった。鳩山、菅の政権は混乱しかもたらさなかった。何が根本的な問題なのかは理解できないが、要するに与党政権としての知恵も政策もなかったとしか言いようがない。野田政権は少しはましで、消費税を決めた。とはいうものの、尖閣列島問題では拙速すぎた。世界的な景気の不透明感に直面したのも、政治家としての運のなさを感じさせる。
橋下率いる維新も、予想していたことだが失速した。状況は民主党と五十歩百歩だと思う。万が一政権に影響力を持ったとしても、与党政権としての知恵も政策もないに等しいだろう。大臣を排出できたとして、誰がその責務に耐えられるのか。有象無象の、政治の表舞台に出たいという野心だけでは無理である。国民はそれを見抜いていた。というか、民主党で懲りてしまったのである。
他の政党も似たり寄ったり。結局は、棄権せず、白紙でもなく投票するとして、自民党しかなかったのではないか。
ある東京在住の知識人が期日前投票をしたとか。その投票先を間接的に聞いたが、一貫しておらず、比例と選挙区はバラバラ。都知事に関しては「有名な泡沫候補」が一番まともだと評価して、清き一票を投じたらしい。
自民党を含め、政治家は反省しなければならない。国民が白けることは、政治家として最大の恥である。アベボンに理解できるかな。
2012/12/16