川北英隆のブログ

最大都市の顔は娼婦か

先日、夜遅く東京に着いた。翌日に用事があり、リスク管理のために前泊した(このブログの継続読者には何の用事かすぐに分かる)。と、東京駅の目の前の通りで怪しげな女性の影が。
というのも、雪の残る歩道に女性が立っていて、こちらが接近するや(女性に接近したくはないのだが)、怪しげかつ聞き取れない言葉で声をかけてくる。要するにストリートガールみたいなもので、「マッサージはいかがですか」と言っているような。でも日本語とはイントネーションが違うから、正確には聞き取れなかった。同じ通りに、同じような女性がもう1人いて、同じように声をかけてきたが、こっちは日本人みたいで、はっきりと聞き取れた。これらは比較的大きな通りながら、表通りではない。
そういえば、京都も木屋町と河原町の間の通りに客引きが多く、かつ男である。こっちはなかなか怖い場面がある。力づくで店に引きこまれた分にはどうすればいいのか。喧嘩していいのかどうか。それに比べて東京駅周辺は妖艶さが漂っている。また、同じ女性でも、2010年2月4日に書いた旧東ドイツとチェコの国境のようなあからさまさもない。
それにしても東京駅周辺はどうしたことなのか。某商事のお兄ちゃんが、「東京駅の丸の内側、三菱地所による再開発はスムーズに進んでいるが(この話を聞いて数年経ち、再開発はほぼ終ったようだ)、八重洲側の某大手不動産の再開発はいかがわしい場所もあり、大変やろな」とつぶやいたことを思い出した。
東京駅のことといい、木屋町周辺のことといい、東京の玄関や、観光京都の表向きの顔はどうなっているのか。そういう場面に出くわす度、日本のエライさん、すなわち国会議員、知事、市長なんかは、変な時間に変な場所を歩かず、社用車で移動しているのだろうなと思う。やはり歩かないと世の中の実態を理解できない。
今日は「代金を払うさかいに、タクシーに乗って会場に駆けつけていいよ」という会合があったにもかかわらず、「健康が最大の財産」だと思い、歩いて参加した者にとっての、どうでもいいような一言でとどめを刺したいと思う。

2013/01/20


トップへ戻る