川北英隆のブログ

日銀正副総裁人事の評価

日銀の新体制が固まりつつある。総裁に黒田東彦・現アジア開発銀行総裁、副総裁に岩田規久男学習院大教授と中曽宏日銀理事の名前が報じられた。それぞれ面識があるので評価しておく。
といっても、ブログでの誹謗中傷は差し控えるが。まず黒田氏の総裁は、候補者として名前があがっていた中では最善の選択肢だっただろう。「もっと適切なのは」と問われても、現在の内閣を前提にすれば、そんな簡単に名前はあがらないはずだ。黒田氏は国際通であるし、現職からして日本にとって重要なアジアに非常に通じている。政治的にも、政府からの無理難題を適当にあしらう度量があるだろう。
これに対して副総裁の1人には疑問符が付く。誰とは言わないまでも(少なくとも1/2の確率で当たるが)、「なりたい」だけの人が登場するように思えて仕方ない。かつてもそういう例がいろいろあったが、結果としてボスに上手におもねり、うまく地位を得るのだろう。それがまだ政府の内部での地位であればともかくも、政府の行動を牽制すべき立場の日銀での地位であるのなら弊害が大きい。まあ、総裁はともかく、副総裁には通常の審議委員並の力しかないと思えば、それでも許されるのだろうが。
最後にジョークというか答えのないなぞなぞ。白い川が注いだのは黒い田んぼ。では注いだ水は何色になるのか。

2013/02/25


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