2月の貿易統計が公表された。状況は、円安によって輸出が増えている一方、輸入も増えており、輸入超過額が1兆円を超した。円安の効果は、輸入超過の現状において、一層の円安となっている。
この輸入超過額が1兆円は着せ知的な動きを調整した後の数値である。
実はデータ端末のない所でブログを書いているものだから、大雑把なコメントしか書けない。もちろん財務省はいろいろなデータを公表しているので、そのデータをきちんと拾い、入力すれば、ある程度の分析は可能である。しかし、端末があれば瞬時にダウンロードできるデータに、あえて手間をかける意欲もない。ということで、感想的な部分が多いのはご容赦を。
さて、輸出数量はアメリカ向けの回復、EU向けの不調が続いているようだ。いずれは円安の効果(輸出増加)も期待できようが、今のところは期待だけに終わっている。
なお、中国向けは2月に旧正月があった関係で大きく落ち込んだ。例年のことながら、中国の影響が大きくなった現在、1月、2月、3月の季節的な特徴を調整するのはほとんど無理である。中国の影響下、日本もいずれ旧正月制度の採用を検討しないといけなくなるかも・・。
それはともかく、輸入数量は目立って減少していない。円安になって輸入価格が上昇したとしても、輸入を大きく削減はできない。原油をはじめとする燃料、鉱物資源が輸入の中心であるため、代替が難しいから。あえて言えば海外のブランド品の購入抑制だが、むしろ売れ行き好調だとか。
先行きに関して。輸出は円安効果から数量の増加が見込める。ただし、企業が輸出に代わって、海外生産に注力していることも考慮しないといけない。とすれば、数量の増加には限度がありそうだ。輸入は、短期的な数量の減少があまり期待できない。また、最初に述べたように、現状が「輸入超過」であることを考慮しないといけない。以上から、円安が輸入超過を減じる方向に働くことは確かであるが、その効果はあまり大きくないかもしれない。
ということで、貿易面で日本から海外に資金が流出する構図は継続すると見ておくのが正解だろう。つまり、円安への力が働き続ける。
2013/03/21