直會撰は「なおらいせん」と読む。竹の子と松茸を大々的に販売する「とり市老舗」の直営店である。寺町三条上がるに向かい合わせで店がある。久しぶりに、この直會撰で食べた。
というのも、このブログで何回か書いたように、店を取り仕切っていた料理長が突如としていなくなり、1年間ほどだったと思うが、直會撰の和食の部が閉められてしまったから。これも以前に書いたが、「料理長が田舎芸者と一緒になって京都から逃げた」というのがカミさんの推論である。半分冗談だが、半分真実味がある。
その店が再開した。去年の夏頃だったか。「ほな、一度行かんと」ということで、竹の子の季節の今日出かけた。
今日の料理は竹の子のフルコースに近かった。刺身、炊いたの(若竹煮)、焼いたの(田楽)、天ぷら、ご飯などである。これら竹の子で腹12分目になった。今が竹の子の旬(桜と同じで例年よりも早いと思う)、とり市に並んだ残りなのか厳選したものなのかは不明ながら、店にあふれたゼニならぬ竹の子が直會撰の料理として登場するわけだ。
前の料理長と比べると「炊き物の味にパンチがない」との評価だったが、天ぷらは美味かった。胃袋の大きさに自信があるのなら、一度は食べる値打ちありだ。
2013/04/04