いい季節になった。日差しがあると鴨川の河原を歩くのが暑いくらいになる。そんな日、左岸を歩いていると対岸に、写真家風のオッちゃんとマロ猫が、いつものように揃いでいた。
鴨川の流れに州ができている。その端っこ、流れのすぐ近くでオッちゃんが一眼レフを構えている。よく見ると、流れの中にはカモが泳いでいる。洲には菜の花が一面に咲いているから、その黄色をフレーム状にぼかして入れて、カモを撮っているのかもしれない。
最初、マロは後ろの方にいたが、すぐにオッちゃんを追いかけ、並ぶように州の端っこに四脚で立ち、カモの方を見ていた。隙あらばと考えているのかもしれない。
河原には、時々、鳥の羽がかたまって残されている。多分、野良猫の餌食になったのだろう。ひょっとして、のんびりそうに見えるマロの口に入った可能性もある。
これから気温が上がっていくと、この写真家風のオッちゃんとマロの関係がどう変化するのか。早朝のまだ涼しい時間帯に川原を歩くと、いつものように揃いで見られるのかもしれない。
2013/04/25