川北英隆のブログ

アフリカの成長と問題点

先週と先々週、非常に忙しく、新聞を満足に読めていなかった。この連休に暇を見つけてざっと目を通した。ネットで重要な記事は見ている。進行中だった出来事は、決着すれば読む必要が消える。
目についたのは「成長大陸アフリカ」という特集記事だ。4/25の日経朝刊の7面にある。その内容は、「サハラ砂漠以南のブラックアフリカの成長力に対する注目度が高まっている」というものだ。人口増、資源、1人当り国民所得の上昇による消費市場としての成長が背景にある。もちろん、問題点も指摘されている。具体的に書かれているのは貧富の格差と汚職である。
最後まで記事を読み、「もう1つ、2つ忘れている問題点がある」と思った。何しろアフリカの情報には少しうるさいから。
1つは教育である。エチオピアを訪問してとくに感じたのは、義務教育でさえ満足に受けられそうにない子供が多すぎることである。出生率が東南アジアの倍程度と、人口が爆発しているが、それに対して公的なインフラが追いついていない。このため、貧困の再生産となりかねない。
もう1つは宗教である。宗教と経済発展が両立しないとまでは言わないが、ゆるやかな宗教である仏教が主流である東南アジアと比べ、アフリカはどうなのか。一部に厳格な宗教が入っている。宗教が厳格であれば、経済発展を退廃だと否定的に見る傾向も強くなるだろう。宗教に厳格でない僕にはよくわからないが、貧富の格差が大きければ、経済的な問題点を強調するため、厳格な宗教に民衆が走るかもしれない。
先進各国はアフリカに力を注ごうとしている。その対象として、教育が重要だろう。日本のファンを数多く作るためにも、教育インフラの整備に力を貸すべきだと思う。東南アジアを旅行中、日本の資金によって整備された小学校を見たことがある。それをアフリカでも広げるべきだろう。

2013/04/29


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