川北英隆のブログ

香は臭い2

香水というものは体臭を隠すか、異性を(とくに女性が男性を)引き付けるためのものである。前者はともかく、後者の場合、猫や犬がピピっとそこらに小便を撒き散らす行為と思えばいい。
だから、香水にはその手の匂いがある。以下、ウィキペディアを参考にしつつ、書いておく。
香水の主要な成分であるスカトールはギリシア語で糞を意味するとのこと。スカベラ(ふんころがし)と同じ語源だろう。そのスカトールはインドール誘導体とのこと。
インドールについて、「大便の臭い成分にもインドールが含まれる」とある。「ウィキペディアからで信用できへん」と思うのは浅はかで、大辞典にも同じ説明がある(子供の頃に読んだ)。ただし、非常に低濃度の場合はオレンジやジャスミンの花のような香りがあるとのこと。
ジャコウ何とかという香料が動物由来なのも同様だ。特殊な動物の肛門近くの分泌腺から採取したもので、小便ピピと大いに関係がある。ジャコウにもいろいろあり、それらの香りの主成分が何かまで丹念に調べていないが、調べた限りではインドール、スカトールが含まれるとの説明のあるジャコウがあった。
人間が香水を付け、それを喜ぶのは、まあ言えば、犬や猫が互いに肛門の匂いを嗅ぐのと同じである。ましてや、プンプンと香水を衣服に振り撒くのは、「私はトイレよ」と主張しているようなものだ。
嫌われついでに書いておくと、香水ではないが、最近のアイシャドーの宣伝は気持ち悪すぎる。マブタを大写しにし、そこが色とりどりにキラキラしているから、まるでトカゲのようだ。山道でトカゲに出会ってもびっくりしはしない。しかし、薄暗い通りで、コマーシャルに登場する某嬢のアイシャドーに光を当たられたら、多分腰を抜かすだろう。そんな化粧の宣伝をする会社のセンスを疑ってしまう。
最後に、エチオピアで乳香の洗礼を受けたことについて。乳香は松脂みたいな樹液の塊だ。くすべて使う。これまた大量の煙を浴びると臭い。エチオピア人は貴重な乳香で旅行者をもてなしているつもりなのだが、こちらは「止めてくれ」というところだ。多分、体臭や家屋の横に住んでいる家畜の臭いを消すのだろうと想像してしまう。
ということで、最初に書いたように、相手が香水を付けるのは、何か陰謀があるか、何かを隠すためなのだと思う。
そうそう、香りの強くない、というか微妙な味を楽しむ日本食を食べるのに、香水を付けて出席するなんて許されない。「押し入れにでも入って一人で食えや」と同席者から言われかねない。要注意だ。

2013/06/22


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